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『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』メキシコ麻薬戦争第2章。国境で決死のサバイバル (ネタバレ感想)

アメリカとメキシコ国境付近を舞台とした麻薬戦争の現実と、捜査官の戦いを描きアカデミー賞3部門にノミネートされた前作「ボーダーライン」待望の新章。サスペンス・アクションの境界(ボーダー)を超えた驚愕の結末・ラストのオチまで感想を交えて解説します。

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ボーダーライン: ソルジャーズデイ

原題:Sicario: Day of the Soldado / 上映時間:122分 2018年(アメリカ)PG12 配給:KADOKAWA

作品情報

アメリカとメキシコの国境地帯で繰り広げられる麻薬戦争の現実をリアルに描き、アカデミー賞3部門にノミネートされた「ボーダーライン」の続編。前作から引き続きベニチオ・デル・トロ、ジョシュ・ブローリンが出演するほか、イザベラ・モナー、ジェフリー・ドノバン、キャサリン・キーナーらが脇を固める。脚本は前作「ボーダーライン」と「最後の追跡」でアカデミー賞脚本賞にノミネートされたテイラー・シェリダン。監督は前作のドゥニ・ヴィルヌーヴから、イタリア人監督のステファノ・ソッリマにバトンタッチ。撮影は「オデッセイ」など近年のリドリー・スコット作品で知られるダリウス・ウォルスキー。音楽は前作を手がけ18年2月に他界したヨハン・ヨハンソンに代わり、ヨハンソンに師事していたアイスランド出身のヒドゥル・グドナドッティルが担当。(引用:映画.comより)

監督 ステファノ・ソッリマ
製作 ベイジル・イバニク、エドワード・L・マクドネル、モリー・スミス、サッド・ラッキンビル、トレント・ラッキンビル
製作総指揮 エレン・H・シュワルツ、リチャード・ミドルトン、エリカ・リー
脚本 テイラー・シェリダン
撮影 ダリウス・ウォルスキー
美術 ケビン・カバナー
衣装 デボラ・L・スコット
編集 マシュー・ニューマン
音楽 ヒドゥル・グドナドッティル
特殊効果監修 マイケル・マイナダス
キャスト ベニチオ・デル・トロ、ジョシュ・ブローリン、イザベラ・モナー、マシュー・モディーン、キャサリン・キーナー、ジェフリー・ドノバン、イライジャ・ロドリゲス、マヌエル・ガルシア=ルルフォ、デビッド・カスタニーダ
公式HP https://border-line.jp/

あらすじ(ストーリー)

アメリカ国内で市民15人の命が奪われる自爆テロが発生。犯人らがメキシコ経由で不法入国したとにらんだ政府は、国境地帯で密入国ビジネスを仕切る麻薬カルテルを混乱に陥れるという任務を、CIA特別捜査官マット・グレイヴァー(ジョシュ・ブローリン)に命じる。それを受けてマットは、カルテルに家族を殺された過去を持つ旧知の暗殺者アレハンドロ(ベニチオ・デル・トロ)に協力を要請。麻薬王の娘イサベルを誘拐し、カルテル同士の戦争を誘発しようと企てる。しかし、その極秘作戦は敵の奇襲や米政府の無慈悲な方針変更によって想定外の事態を招き、メキシコの地で孤立を余儀なくされたアレハンドロは、兵士としての任務、復讐、そして人質として保護する少女の命の狭間で、過酷なジレンマに直面することになる……。(引用:Filmarksより)

満足度 (4.5)

前作も好きだけど、こちらも大変良かったです!

公開初日にユナイテッド・シネマとしまえんで鑑賞。金曜日は会員デーということで(1,000円で鑑賞できます)賑わってましたね。パンフレットは装丁はかなりシンプルでしたがメキシコ国境付近の現状について記事もあり、また最後に簡単な地図も載っていました。現実の問題として認識するとさらに映画のすごみが増す感じです。

そのパンフレットはこちら↓

今作は新章ということですが、前作「ボーダーライン」がめちゃくちゃよかったので楽しみにしていました。この感想は前作のネタバレも含みますので、だったら先に1作目を軽くレビューしておこうということで、そちらの記事はコチラです。

『ボーダーライン』メキシコ麻薬戦争。その善悪に境界はあるのか?(ネタバレ感想)アメリカとメキシコ国境付近を舞台とした麻薬カルテルとその殲滅を目的とする特別捜査官の闘いを描く映画「ボーダーライン」。原題のSicari...

ではさっそく「ボーダーライン: ソルジャーズデイ」いってみよう!

登場人物:今回の主人公はアレハンドロ(ネタバレなし感想)

さて、まずは前作の表向きの主人公FBI捜査官ケイト(エミリー・ブラント)は今作には登場しません(ちょっと残念)。前作でアレハンドロ(ベニチオ・デル・トロ)に言われた通り田舎に引っ越したとは思えませんけど、このボーダーラインは3部作になるということで、ワンチャン次作の登場に期待してます。

  • 前作の主人公ケイト(エミリー・ブラント)
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前作に登場。国境付近での誘拐犯罪を担当していたが、根本からの解決を目指し麻薬カルテル殲滅のための作戦に志願したFBI捜査官。※「オール・ユー・ニード・イズ・キル」「ガール・オン・ザ・トレイン」「クワイエット・プレイス」(感想はこちら)は必見だよ!

表向きの主人公と言ってしまいましたが、前作「ボーダーライン」は、表の主人公ケイトの視点で麻薬犯罪捜査の話が進んで行きますが、最後に裏の主人公アレハンドロの視点に切り替わるとともに、実はアレハンドロの壮絶な復讐譚だったということが浮かび上がる構造でした。原題「Sicario」意味はスペイン語で「殺し屋」で、それがアレハンドロ。要するに、犯罪捜査物の皮を被ったリベンジアクション映画だったわけです。

さあ、それではこの第二章はどういう構造か?ということですけど、1作目でアレハンドロの復讐物語だったとわかっていますから、今度は単純にアレハンドロを主人公とした

クライムサスペンス・アクション+疑似親子バディムービー

なわけです。これは面白くないわけがないでしょ。しかも相棒マット(ジョシュ・ブローリン)とのバディ要素もあるので、面白くないわけがない。2回言っちゃったよ、もう。

では登場人物から、今作はこの6人覚えておきましょう。

  • アレハンドロ(ベニチオ・デル・トロ)

マットの相棒で妻子を殺害された復讐のため、麻薬カルテルの殲滅に手を貸すコロンビア人のSicario(殺し屋)。元検察官。※チェ・ゲバラでコレクターな人。

  • マット・グレイヴァー(ジョシュ・ブローリン)

CIA工作員。アレハンドロと旧知の仲で信頼関係があり、カルテル殲滅の作戦に協力要請をする。※ケーブルでサノスな人。

  • イザベル・レイエス(イザベラ・モナー)

麻薬カルテルのボス、カルロス・レイエスの娘。16歳の女学生。カルテル同志の抗争を起こさせるため、マットとアレハンドロが誘拐し対立カルテルの仕業に偽装する。※トランスフォーマーな少女。

前作でも言ったフレーズですがとにかくこの3人の演技が凄い。

  • ジェームズ・ライリー(マシュー・モディーン)

アメリカ合衆国国防長官。麻薬カルテルをテロ組織とみなし、その掃討をマットに依頼する。※ご存知スタンリー・キューブリック監督の「フルメタル・ジャケット」な人。ですが、何気に好きなのは「パシフィック・ハイツ」だったり。

  • シンシア・フォード(キャサリン・キーナー)

CIA副長官。政府の意向に従いマットに非常な命令を下す。

  • ミゲル・エルナンデス(イライジャ・ロドリゲス)

テキサス州マッカレンに住む14歳の少年。従兄の誘いでカルテルの道に足を踏み入れる。

ストーリーについては前回でアレハンドロの復讐劇だとわかっているので、今回は冒頭から麻薬カルテル殲滅のために罠を仕掛けるなど飲み込みやすい、入りやすいと思います。

さらに、アレハンドロ、マットなど、前作では謎の多かった登場人物の人間性が掘り下げられていくので、感情移入もしやすいかな。それとカーチェイス・銃撃戦・爆発シーンも増し増しでアクション要素が多めなので、その点でも前作より楽しいかな。

ただね、ある場面での暴力・バイオレンス描写がとんでもない。マジで容赦なく、超エクストリームで冷酷です。(褒めてますよ)

いやいや…それやるか。という感じ。前作でも市街地に吊るされた死体などが背景に映って、不穏すぎるいや~な描写はありましたね。今回はそういう気味の悪いシーンはないものの…マジで油断してたらビクッとなりますよ。ホントに。

原題にある「Sicario」意味はスペイン語で「殺し屋」。それにしても、この「ボーダーライン」という邦題、本当に秀逸ですよね。何重にも意味をなせるこのタイトル。

さあ、今回の登場人物それぞれの「ボーダー(境界)」は一体どこにあるのでしょうか?

序盤の見どころ(ネタバレ解説+感想)

冒頭、国境地帯で密入国者を取り締まるシーン。闇夜の中を逃げる男を国境警備隊が追いかけていくが…男は自爆。また、アメリカ国内ではカンザスのショッピングセンターで複数犯による自爆テロが発生し、幼い子供を含む大勢の市民が犠牲となってしまう。

国境付近で逃走していた男は自爆。その後ショッピングセンターでは複数犯による子供を巻き込む自爆テロが…

このショッピングセンター爆破シーン、子どもの前で自爆テロ。本当に怖い。子どもと犯人を映すカメラワークも恐怖を煽ります。今回も冒頭から容赦ないです。

ミッション:麻薬カルテル間の戦争誘発

ジェームズ・ライリー国防長官(マシュー・モディーン)はこの事態を収拾するため、CIA副長官シンシア・フォード(キャサリン・キーナー)、CIA工作員のマット・グレイヴァ―(ジョシュ・ブローリン)を呼びだす。

政府は自爆テロ犯がメキシコからの不法入国者の疑いが強いとして、密入国ビジネスを仕切る麻薬カルテルをテロ組織と認定。マットの任務は対立する麻薬カルテル間の戦争を誘発、混乱を巻き起こすこと。そのためには汚い手を使ってもよいという許諾を得る。

ライリー国防長官の依頼で汚れ仕事を請け負うマット。早速作戦遂行のため、旧知の仲である相棒アレハンドロ(ベニチオ・デル・トロ)に声をかける。さらにブラックホークや攻撃用ドローン、傭兵部隊を調達。

麻薬カルテルに妻子を殺された過去がある元検察官の暗殺者アレハンドロ。復讐のためならどんなことでもする男。前作ではカルテルのボス、妻、その幼い子供達まで容赦なく皆殺しに…今回も汚い仕事を引き受ける。

ミッション実行:麻薬王の娘を誘拐、対立カルテルの仕業に偽装

麻薬王カルロス・レイエスのカルテルと、対立するマタモロス・カルテル間の抗争を誘発するため、まずはマタモロスのお抱え弁護士を襲い、カルロスの仕業に見せかける。

さらにマットは麻薬王カルロス・レイエスの娘、メキシコシティの女学校に通う16歳のイザベル(イザベラ・モナー)を誘拐し、敵対するカルテルの犯行に偽装する計画を立案。アレハンドロが実行に移す。

まずは見るからに私腹を肥やしていそうな弁護士を…

https://twitter.com/borderline_jp/status/1065914030194212864

デルトロ撃ちで葬る!正式名称は「バンプ・ファイアー」

使用銃はイタリア・ベレッタ社の「Beretta 92F」※この撃ち方はベニチオ・デル・トロの提案だそう。至近距離じゃないとエイムがブレブレなので使う時はご注意を!(あくまでサバゲーとか遊びで使うときね!)

女学校ではなかなかのお転婆ぶりで、ご学友と殴り合ったりした日の帰り道(頬の傷はご学友をボコったときのもの)。お迎えの車の中で、イザベルがタブレットの電波が悪いことに気づくと、不信に思った護衛は車のスピードを上げるが…

アレハンドロの武装集団は前方の護衛車を爆破、さらに後ろからも追突しイザベルを拉致。

スピードアップするが、

前の護衛車は爆破、

後ろから追突してイザベルを素早く拉致。

目隠ししたイザベラをいったんテキサスに連れていき監禁、怯えるイザベルをマットとアレハンドロの捜査チームが救出するという自作自演。

ここまではすべて計画通りだったが…。

イザベルの護衛を二人ほど生かして、マタモロスの仕業だと伝える役目をさせたが、現場に到着したカルテルの息のかかった警官は二人を射殺。前作から引き続き警察はカルテルに侵食されている模様。

ミッションに狂い:イザベルの逃走

イザベルをマットとアレハンドロらのチームでメキシコへ護送中、カルテルの息のかかったメキシコ警察から襲撃を受け、銃撃戦のうえ全員を射殺。しかし、銃撃戦の間、車両の下に避難していたイザベルはひとりで逃走してしまう。

右の車両を警戒しろ、なんて言っていたらロケットランチャーで攻撃され、

マットらが乗る車両を護衛していた前方の警察車両から銃撃され、応戦。全員射殺。※マットとアレハンドロの使用武器は最後に紹介。

イザベルは車両の下に隠れ、銃撃戦の混乱の中、抜け出して逃走。アレハンドロはマットのもとを離れ、ひとりイザベルを探しに向かう。

アレハンドロは監禁時から怯えるイザベルを気にしていました。すでに自分の娘とイザベルとを重ねていたんでしょう。

中盤~終盤(ネタバレ解説+感想)

イザベルはロケットランチャーを放った男に捕らわれるが、追ってきたアレハンドロが男を射殺し救出。そのまま男の車で二人は逃走する。

メキシコ側:アレハンドロ&イザベル

メキシコ側、アレハンドロとイザベルは二人で逃避行を続ける道中、発見した民家に立ち寄り食料や寝床を提供してもらうことに。妻子を亡くしていることや娘が聾唖だったことも語るなか、イザベルと亡き娘を重ねて見ているのか、距離が少しずつ縮まっていく。

イザベラを救い逃走。

助けてもらった民家で、会話する二人。

あなたを知っているというイザベル。

アレハンドロを知っているというイザベル。そんなイザベルに俺を信用する理由はないが、信じれば生き残れると言うアレハンドロ。

この会話、少ないセリフですが、めちゃくちゃよかった。

イザベルに事実を突きつけるアレハンドロに対して、それを逃げずに正面から受け止めようとするイザベル。お互い自分の立場をしっかりと確認しつつも、相手の立場を少しでもわかろうとする空気感。非常によく表現されていましたよね。幼いながらイザベルが背負ってしまった血筋に対する、アレハンドロへの謝罪のようにも見えるし…このときの二人の表情は最高でした。

この手の疑似親子ムービーでは、そこに焦点が行き過ぎて、お涙頂戴的なエモーショナルなシーンが増えると思いますが(それもキライではないが)、この映画ではそこを意識的に排除して、少ないセリフで淡々と。このバランスはとてもよかったです。

アメリカ側:マットと政府

一方、アメリカに戻ったマットは、カルテルの息がかかっていたとはいえメキシコ連邦警察官らを多数(25人だったと思う)射殺したことで、メキシコ政府を敵に回してしまったことを上司であるCIA副長官のシンシア・フォードにとがめられる。

そんなこと言われても…やらなきゃやられる状況でしょうが。

さらにショッピングセンターでの自爆テロ犯はカルテルとは関係なくアメリカ人だったと判明。アメリカ政府はこれを受けて作戦中止と、メキシコ側に捕らわれる前に任務のすべてを目撃しているイザベルの始末をマットに命令。

アメリカ政府、ちょっとひどすぎやしませんか。

マットはアレハンドロにイザベルの始末を命じるが、アレハンドロは拒否。シンシアは両方を始末する命令を下し、マットはメキシコへ向かう。

マットとアレハンドロのこの会話。少ないセリフでここまで心情が表現できるのかという名場面ですね。お互いやるべきことをやろうと。修羅の道に生きる者同士の決意・覚悟の交換。

こうしてアレハンドロとイザベルはアメリカ政府、メキシコ警察&カルテルにも追われることに。

  • マットの人物像

さて、アレハンドロは少しずつ語られてきましたけど、マットがどういう人物か、前作からよくわからなかったんですよね。猛者だろうということはわかりましたけど、今回はちょっとしたシーンで、その豪胆さがわかる描写をどうしても紹介したくて。

これね。ケガを縫わなければという部下に対し「どうせ明日もこうなる」と。ついていきたいボスNo.1間違いなし。ランバ・ラル並みについていきたい漢。

マットはつまり日々こういう覚悟を持って任務をしている人間。アレハンドロも同じく覚悟を持って生きているのを知っている。そういうところがお互い認め合っているところなのかもしれませんね。カルテル殲滅を目指すアレハンドロの動機は復讐ですが、マットの動機は何なんでしょう?ちょっと気になったりしました。三部作の最終章では掘り下げられるんでしょうか。

メキシコからアメリカへ

マットら捜査チームの動きの裏をかき、アレハンドロとイザベルは親子に変装し不法移民グループと共にアメリカへの密入国を計画、密入国ビジネスを仕切るカルテルの手下のギャングと接触する。しかし以前に警察官として目撃されていたアレハンドロは14才の少年ミゲル(イライジャ・ロドリゲス)に密告されイザベルと共に捕らえられる。

レイエスの娘だとバレたイザベルはギャング団に拉致され、アレハンドロは両手両足を縛られ、転がされる。ギャングのボスは少年にアレハンドロ射殺を命じるが、少年は躊躇し銃をおろす。ボスがその少年を射殺し、今度はミゲルに命令。

ミゲルは必至でもがくアレハンドロの顔面を撃ち抜く

この一部始終を見ていたイザベルは絶望で方針状態に。ギャング団が大物の娘を捕らえて意気揚々と帰る道中、ミゲルは車から飛び降りて一人物憂げな表情で歩いていく。

このアレハンドロ処刑シーン。顔に被り物をしていましたけど、容赦なかったですね。顔面撃ち抜きましたからね。ここはビクッとしました。

マットの怒り

しかしアレハンドロの射殺を見ていたのはイザベルだけではなかった。偵察カメラで一部始終をみていたマットはギャング団をヘリ部隊で強襲。

怒るマットは降伏しているギャングを全員射殺。イザベルをを始末するという命令に背きアメリカ連れて行き、証人保護プログラムを適用する。

生きていたアレハンドロ

一方で死んだはずのアレハンドロが動き出し…実は

顔面を撃ち抜かれたが、弾丸が頬を貫通して死を免れていた。

なんとか拘束を解き、重症を負いながらも車で逃走。途中ギャングに襲われるも、車にフラググレネード(手榴弾)を放り込み慌てふためくギャングを退治。

このシーンはワンカットでしたね。序盤のイザベル誘拐もそうでしたが、車のシーンのワンカットはスピード感があって、はっとしますね。実際はつないでると思うけど、どうやって撮ってるんだろう?

ラストシーン

1年後、幸運にもひとり難を逃れたミゲルはすっかりギャングになっていた。両腕にタトゥーをし、得意げにレストランを闊歩してたが、殺したはずのアレハンドロが現れ驚く。部屋に入れられ座らされたミゲルに、

「未来の話をしようか」

とアレハンドロは言い、扉が閉められてエンディング。

  • マットの行いの是非

マットは直接セリフには出していませんが、表情が怒りを物語っていました。結果ギャング皆殺しにしてましたが、まじめな話をしちゃうと、少年のような年の子も混じっているのでどうなのか?と思うところですよね。娘の奪還は済んで降伏してましたからね。完全にアレハンドロの処刑に対する復讐でしょう。

ただこっちもアレハンドロを殺されたことで(いや、死んでないんだけど)マットと同じ気持ちになっちゃってますから、スッキリしてしまうという。前作に続いて自分の「ボーダーライン」を考えさせられてしまうところでした。

  • ラストシーンの意味するもの

今回のラスト、ミゲルをとらえて「Sicario(殺し屋)になりたいのか?未来の話をしようか」と言って扉が閉ざされますが、これは何を意味しているのでしょう。ボーダーを超えた少年をSicario(殺し屋)にするのでしょうか。

しかし、途中マットとの会話でアレハンドロが言いますね。

「この地に”幸運”はない」

ギャングの車を”幸運”にも降りて、ひとり難を逃れたミゲル。

超えてはいけないボーダーを超えたミゲル。扉が閉ざされるエンディングがミゲルの行く末を暗示しているようにも思えますが。

そしてアレハンドロの生還をマットやイザベルは知っているんだろうか?マットは組織に反発する形になっているけど大丈夫だろうか?イザベルも無事なんだろうか?イザベルはケイト(エミリー・ブラント)が保護していればいいのに(願望)。

登場人物のその後が気になるような映画はもう最高な映画じゃないですか。

とにかくすべては最終章を待つしかないですね。

まとめ+おまけ(銃器紹介)

今回の「ボーダーライン:ソルジャーズデイ」。この映画の素晴らしいところは、普通アクション映画はあり得ないことが多くて、ファンタジーにしか見えなくなってしまうことが多いなか(別にそれはそれで楽しい)アメリカ・メキシコ国境を舞台にすることで、現実にあり得る紛争に、ちゃんとエンターテイメントたり得るストーリーを乗っけているところでしょうか。それによって「これはこの地ではリアルな日常なんだ」という緊張感を持続していると思いますね。

このお話はどこへ向かうのか?とにかく最終章に期待してます。

  • 最後に銃器の紹介
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アレハンドロのメインウェポンはH&K社(ドイツ)のサブマシンガンUMP。

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マットのメインウェポンはアサルトライフル、Daniel DefenseのM4A1 。

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みんな持ってる武器が違っているね。マニアの方はそこも楽しいのでは?

ではまた。

『ボーダーライン』メキシコ麻薬戦争。その善悪に境界はあるのか?(ネタバレ感想)アメリカとメキシコ国境付近を舞台とした麻薬カルテルとその殲滅を目的とする特別捜査官の闘いを描く映画「ボーダーライン」。原題のSicari...

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